新宿駅と代々木駅のちょうど間。オフィス街と学校が入り混じるエリアに、平日は夜21時まで、土日も診療を行う精神科・心療内科クリニックがあります。「新宿・代々木こころのラボクリニック」です。
こころの不調に悩む方が増え、精神医療そのものは大きく進歩してきました。一方で、
「仕事が忙しくて受診する時間がない」
「薬を飲んでも良くならなかった」
「副作用がつらくて薬を続けられない」
「良くなってもすぐにぶり返してしまう」
「精神科を受診すること自体にどうしても抵抗がある」
といった理由から、その恩恵にたどり着けない方も少なくありません。
こうした人たちの「最後の駆け込み寺」ではなく、「最初の一歩を踏み出しやすい場所」でありたい──。そんな思いでクリニックを立ち上げたのが、院長の北畑亮輔(きたはた・りょうすけ)先生です。
ここからは、クリニックの特徴や診療への思い、北畑先生ご自身の経歴・強みについて、ドクターインタビュー形式でご紹介します。
―― まず、クリニックのコンセプトを教えてください。
北畑先生:
当院は令和2年1月、新宿駅と代々木駅の間に開院した精神科・心療内科のクリニックです。平日は21時まで、土日も診療を行っていて、「仕事が終わってからでも通える」「平日が難しい方でも受診できる」体制を整えています。
今の精神医療は、うつ病や不安障害など、多くの病気に対して一定のエビデンスのある治療が確立されています。しかし現場で診ていると、その恩恵を受けられない方もたくさんいらっしゃるんですね。忙しくて通院が続かない、薬が合わない、治療してもすぐ戻ってしまう、そもそも精神科に行くこと自体に抵抗がある──。そうした方たちにも手を差し伸べられるようなクリニックを作りたいと思ったのが出発点です。
―― 具体的には、どのような特徴を持ったクリニックなのでしょうか。
北畑先生:
一番分かりやすい特徴は、診療時間と曜日だと思います。平日は夜21時まで、土日も診療していますので、「遅くまで働いているから受診をあきらめていた」という方でも、通院スケジュールを立てやすいと思います。完全予約制にすることで、待ち時間をできるだけ減らし、仕事や生活との両立がしやすいよう工夫しています。
また、治療面では、薬物療法だけに頼らないことを大きな柱にしています。r-TMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)や認知行動療法(CBT)などの非薬物療法、継続的な心理療法を導入し、患者さん一人ひとりの状態や価値観に合わせて、治療の選択肢を組み合わせていきます。うつ病などで「薬はもう十分試した」という方にとって、新しい選択肢になれたらと考えています。
―― r-TMS や認知行動療法について、もう少し分かりやすく教えてください。
北畑先生:
r-TMSは、頭の外側から磁気の刺激を繰り返し与えることで、脳内の神経活動のバランスを整えていく治療です。うつ病などで機能が落ちているとされる部分をピンポイントで刺激することで、気分や意欲の改善を目指します。薬と違って全身に成分が巡るわけではないので、「内服薬の副作用がつらかった」という方に向いている場合もあります。
認知行動療法は、物事の受け取り方や行動のパターンに目を向けて、「考え方のクセ」や「行動のクセ」を一緒に整理していく心理療法です。ただ話を聞いてもらうだけでなく、日々の生活の中で試していただく宿題やワークを通じて、少しずつ「楽に生きられる考え方・行動」にシフトしていくことを目指します。当院では、r-TMS と認知行動療法、薬物療法や生活指導を組み合わせて、その方に合った“オーダーメイドの治療”を組み立てています。
―― 「精神科受診に抵抗がある」という方への配慮もされているそうですね。
北畑先生:
はい。「精神科に行く」という言葉自体に抵抗があったり、診断名がつくことを怖く感じたりする方も少なくありません。そういった方のために、当院では自費診療という形で、臨床心理士・公認心理師などの心理士が各種心理検査や診断ツールを実施し、その結果に基づいてアドバイスを行うプランも用意しています。
あくまでも「可能性」のお話にはなりますが、ご自身の特性や傾向を知ることで、学校や職場、家庭での過ごし方を工夫しやすくなったり、「どうしてつらいのか」が少し整理されたりすることがあります。ただし、このプランだけでは診断書や処方箋の発行はできませんので、その点は最初にきちんとお伝えするようにしています。
―― 北畑先生ご自身のご経歴について教えてください。
北畑先生:
私は平成14年に近畿大学医学部を卒業し、その後、慶應義塾大学医学部精神・神経科に入局しました。大学病院で研修・診療を行った後、東京武蔵野病院や国家公務員共済組合連合会立川病院などで、急性期から慢性期まで幅広い精神科医療に携わってきました。
その後、実家のある大阪の社会福祉法人で勤務しながら、精神科医として地域と密接に関わる仕事も経験しました。患者さんご本人だけでなく、ご家族や福祉職の方々と連携しながら支援を行う中で、「医療は生活と切り離せない」ということを強く実感しました。
平成30年には、慶應義塾大学大学院医学研究科を修了し、精神医学の研究にも取り組んできました。抗がん剤治療を受ける乳がん患者さんの“自己評価による認知機能”の変化を追うなど、身体疾患とこころの問題の接点にも関心を持って研究を続けてきました。
資格としては、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医を取得しており、日本精神神経学会、日本臨床精神神経学会などの学会に所属しています。
―― 研究にも携わってこられたとのことですが、その経験は臨床にどう活かされていますか。
北畑先生:
研究というと「現場から離れた世界」と思われるかもしれませんが、私にとっては、臨床をより良くするための「道具箱」を増やしてくれる経験でした。エビデンスや論文の読み方を学んだことで、「なぜこの治療が効くのか」「どこまで期待できて、どこからは期待しすぎなのか」といったことを、自分の頭で判断できるようになりました。
そのうえで、目の前の患者さんの生活や価値観を踏まえて、メリットとデメリット、負担などを丁寧にお伝えし、一緒に選択していく──。当院の診療方針の一つに「SDM(Shared Decision Making:共同意思決定)」がありますが、これはまさに、研究と臨床の両方に携わってきたからこそ大事にしたいスタイルだと感じています。
―― ご自身の「強み」はどこにあると感じていらっしゃいますか。
北畑先生:
一つは、「薬以外の選択肢も含めて提案できること」です。r-TMS や認知行動療法、心理療法など、非薬物療法の選択肢を多く持っていることは、薬が合わなかった方や、副作用に悩まされた方にとって大きな意味があると思っています。
もう一つは、「治療と生活を切り離さずに考えること」です。長時間労働や家族の状況、経済的な事情など、その方の置かれている環境によって「現実的に続けられる治療」は変わってきます。正論だけを押しつけるのではなく、「この通院ペースなら続けられそうか」「この治療なら生活との両立はどうか」といったところまで一緒に考えることを意識しています。
―― 最後に、受診を迷っている方や、これまで治療がうまくいかなかった方へメッセージをお願いします。
北畑先生:
「これくらいで相談していいのかな」「前の病院でうまくいかなかったから、また同じことになるのでは」と、不安やためらいがある方はとても多いと思います。ですが、こころの不調は、我慢しているあいだに少しずつ生活をむしばんでいきます。
当院は、薬だけに頼らない治療や、夜間・土日の診療、「精神科受診」という形にこだわらない心理士によるサポートなど、いろいろな入り口を用意してお待ちしています。
「眠れない日が続いている」「仕事に行くのがつらい」「意欲が出ない」「気分の浮き沈みが激しい」「発達特性があるのではと感じている」──どんな小さな違和感でもかまいません。一度、お話を聞かせてください。
健康で、そして自分らしくいられる毎日を取り戻すために。
新宿・代々木こころのラボクリニックが、その一歩を一緒に踏み出すお手伝いができれば幸いです。

コメント