新検見川エリアで「泌尿器科と皮膚科、どちらも気軽に相談できるクリニック」を目指しているのが、宮野木台交差点近くにある皆川クリニック。かつて地域に長く親しまれてきた水野医院を引き継ぎ、2020年に開院したのが皆川真吾院長です。泌尿器科の専門医として、排尿障害や尿路結石、前立腺肥大症などの診療に長く携わってきた経験を生かしながら、「身近なかかりつけ医」であり続けることを大切にしています。ここでは、開業に至るまでの歩みや診療への想い、クリニックの特徴についてお話を伺いました。
── 水野医院を引き継いで開業することになった経緯を教えてください。
皆川院長がこの場所とご縁を持ったのは、前身の水野医院で泌尿器科外来を担当していたことがきっかけでした。
「もともとここは皮膚科を中心に診療している医院でしたが、この地域には泌尿器科が少なく、10年ほど前から週1回、私が泌尿器科外来を担当していました。通ってくださる患者さんも増えてきた頃、前院長がご事情により診療継続が難しくなり、閉院も検討されていました。これまで通院されていた方々のことや、地域の泌尿器科ニーズを考え、私が医院を引き継ぐ形で新たに皆川クリニックとしてスタートすることを決めました」と院長は振り返ります。
泌尿器科と皮膚科を柱にしつつも、「困ったときにまず相談できる場所」であることを大切にしているのが同院のスタイル。長く通っている患者さんも、新しく受診する方も、安心して通える環境づくりを心がけています。
── 医師を志したきっかけ、そして泌尿器科を専門に選ばれた理由は?
皆川院長は幼少期、喘息などで体が弱く、思うように好きなことができないつらさを経験したといいます。
「体調が悪いと、行動も気持ちもどんどん制限されてしまいますよね。その経験から、病気や体の悩みを抱えた人たちが、少しでも楽に生活できるようにしたいと思い、医師を志しました」と語ります。
数ある診療科の中から泌尿器科を選んだのは、「診断から手術、術後のフォローまで一貫して関われる」点に魅力を感じたから。
「泌尿器科は、内科的な治療と外科的な治療の両方を担う診療科です。自分で診断し、必要があれば手術も担当し、その後の経過も最後まで診ていける。一人の患者さんと長く関わりながら、トータルでサポートできるところに惹かれました」と話します。
── 専門としてきた分野や、これまでのご経験について教えてください。
これまで勤務医として、皆川院長は排尿障害や尿路結石、前立腺がん、前立腺肥大症など、幅広い泌尿器科疾患の診療に携わってきました。薬物療法はもちろん、内視鏡手術やレーザー治療など、より専門性の高い治療も多く経験してきたそうです。
「尿路結石に対する内視鏡手術や、前立腺肥大症に対するレーザーを用いた手術など、身体への負担を抑えつつ、しっかりと症状の改善をめざす治療に取り組んできました。開業した現在も、行徳総合病院での手術には継続して関わっており、皆川クリニックの患者さんで高度な手術が必要な場合には、同院で私が執刀する形でご案内することも可能です」と、地域クリニックでありながら病院との連携も大切にしています。
さらに同院では、尿漏れでお困りの方への治療にも力を入れています。骨盤底筋トレーニングの指導に加え、機器を用いて筋力アップをサポートする方法など、患者ごとの症状や生活スタイルに合わせた提案を行っています。
── 診療の場で大切にしていることは何でしょうか。
「何よりも、患者さんが安心して話せる雰囲気づくりを重視しています」と皆川院長。
泌尿器の悩みは、人に相談しづらく、受診までに時間がかかることも少なくありません。だからこそ、診察室では患者の表情や言葉に丁寧に耳を傾け、恥ずかしさや不安を少しでも和らげる工夫をしているといいます。
「泌尿器の構造は、普段なかなかイメージしにくいですよね。そこで、模型や図を用いて、『なぜその症状が起きているのか』を視覚的にもお伝えするようにしています。例えば、女性が膀胱炎になりやすい理由、前立腺が大きくなると排尿がしにくくなる仕組みなどを、体の構造と合わせて説明します。きちんと理解していただくことが、納得のいく治療につながると考えています」と語ります。
── 実際には、どのような症状で来院される方が多いですか。
トイレが近い、尿が漏れる、夜何度もトイレに起きるといった排尿障害をはじめ、膀胱炎、尿路結石、前立腺肥大症などで受診する方が多いそうです。
「泌尿器科というと男性の病気というイメージが強いかもしれませんが、実は尿漏れで悩む女性もたくさんいらっしゃいます。恥ずかしさから周囲に相談できず、市販のパッドで何とかやり過ごしている方も少なくありません。年齢のせいだからと諦めてしまう方もいますが、排尿障害は適切な診断と治療によって改善が期待できる場合が多いです。生活の質とも深く関わる部分なので、我慢せず早めに相談してほしいですね」と院長は呼びかけます。
また、子どもの夜尿症に悩む保護者からの相談も増えています。家族以外には話しづらいデリケートな悩みだからこそ、同院ではじっくりと話を聞き、家庭での過ごし方も含めたアドバイスを行うよう心がけているそうです。
── どのようなタイミングで受診を考えたら良いでしょうか。
「お腹に力を入れたときに尿が漏れる、急に強い尿意に襲われて我慢できない、夜間に何度もトイレに起きて熟睡できないといった症状が続くようであれば、一度受診をおすすめします」と皆川院長。
女性では出産をきっかけに症状が出ることも多く、放置していると日常生活に支障をきたす場合もあります。また、繰り返す膀胱炎の裏に、ほかの泌尿器疾患が隠れているケースもあるため、長引く症状は一度専門医に相談することが大切です。
近年は、いびきや睡眠時無呼吸症候群と夜間頻尿との関連性も注目されています。「夜間頻尿の背景に睡眠時無呼吸症候群が潜んでいることもあり、循環器疾患のリスクとも関係します。いびきが強い、睡眠中に呼吸が止まっていると言われたことがあるなど、気になる症状があれば、遠慮なくご相談ください」とのことです。
── 恥ずかしさから受診をためらう方も多いと思いますが、その点はいかがでしょうか。
「泌尿器科というと、診察が恥ずかしいのではないかと不安に思われる方も多いようです。しかし、実際の診療では、問診と超音波検査、尿検査など、身体の負担や心の負担を軽減できる検査が中心です」と皆川院長。
同院では、トイレのような形をした尿流測定器を導入しており、普段どおり排尿するだけで尿の勢いや時間などを確認できます。また、膀胱鏡検査が必要な場合でも、細く柔らかいスコープを使用し、多くは短時間で終えられるよう工夫しています。
「『思っていたよりずっと楽でした』とおっしゃる方も多いです。恥ずかしさや痛みへの不安だけで受診を先延ばしにしてしまうのはもったいないことですので、どうぞ安心していらしてください」とやさしく語ります。
── 皮膚科についても教えてください。
皆川クリニックでは、水野医院の頃から続く皮膚科診療も引き継いでいます。ニキビやアトピー性皮膚炎、湿疹、じんましん、帯状疱疹、イボ、水虫など、日常的な皮膚トラブルに幅広く対応しています。
「私自身も皮膚のトラブルで悩んだことがあり、その経験から皮膚科の勉強も続けてきました。皮膚の症状は、見た目だけでなく気持ちにも大きな影響を与えます。特にステロイド外用薬については誤解も多く、本来必要な治療が十分に行われていないケースも見られます。当院では、薬の使い方や副作用について丁寧に説明し、納得して治療を続けていただけるよう心がけています」と話します。
── 最後に、今後の展望と地域の皆さまへのメッセージをお願いします。
「泌尿器の悩みは、『恥ずかしいから』『年のせいだから』とあきらめてしまいがちですが、きちんと原因を調べ、適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できるものが多くあります。トイレの不安が減れば、旅行や外出もこれまで以上に楽しめるようになるかもしれません。皆川クリニックという名前だけを見ると、泌尿器科のクリニックだとは気づかれない方もいますが、その分、『受診しやすい』という声もいただきます。泌尿器のことはもちろん、皮膚のことでも気軽に相談できる場所として、これからも地域の皆さまの生活に寄り添っていきたいと思っています」と皆川院長。
新検見川エリアで、排尿の悩みや皮膚のトラブルを抱えている方にとって、皆川クリニックは「まず相談できる身近な専門家」。一人で悩みを抱え込まず、気になることがあれば早めに門を叩いてみてはいかがでしょうか。

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